Fumifumi談義~チリワインの実力~

先日、ジェームス・サックリング氏が選ぶ「トップワイン・オブ・2017」が発表されました。

ジェームス・サックリング氏は1958年アメリカ・カルフォルニア州生まれのワイン評論家です。

アメリカで260万人のワイン愛好家に読まれているワイン雑誌「ワイン・スペクテーター」の元副編集長で、ボルドーとイタリアワインの評論を長年担当してきました。

ワイン・スペクテーター誌を退職後、自らのワインサイト「ジェームス・サックリング・コム」を立ち上げ現在に至っています。

「ジェームス・サックリング・コム」に所属するテイスターはスチュアート・ピゴット氏、ニック・ストック氏、サックリング氏の息子ジャック・サックリング氏。

2017年に試飲したワインはなんと1万6000本だそうです。

その中から選ばれたのが「トップワイン・オブ・2017」の100本。
100ポイントが付いたワインは以下の3銘柄でした。
Fumifumi談義~チリワインの実力~
2015 アルマヴィーヴァ(Almaviva)
2015 セーニャ(Sena)
2014 クロ・アパルタ(Cros Apalta)

すべてチリ産のワインです。

この3銘柄、飲まれた経験がある方もいらっしゃると思いますが、いつか飲んでみたいとワクワクしている方のためにワインのご紹介をさせていただきます。

 
「アルマヴィーヴァ」

アルマヴィーヴァの初ヴィンテージは1997年。

フランス・ボルドー地方のバロン・フィリップ・ロスチャイルドとチリのコンチャ・イ・トロ社による壮大なプロジェクトから誕生しました。

生産地はマイポ・ヴァレーにあるプエンテ・アルト。

コンチャ・イ・トロ社のフラッグシップワイン「ドン・メルチョー」が造られている地区です。

ドン・メルチョーが1987年にリリースされると、当時のチリワインには想像できない長期熟成型のボルドータイプに世界中の注目が集まりました。

このワインがアルマヴィーヴァ誕生のきっかけになったといわれています。

首都サンチャゴの南、アンデス山脈のすぐ麓の高地にある60ヘクタールの畑には、カベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、カベルネ・フラン、メルロ、プティ・ヴェルドが植えられています。

1978年当時から1ヘクタールあたり2,000~4,000本の密植で栽培されていたブドウの樹は、2001年にボルドー地方と同じ8,000本に植え替えられ台木も使用されました。

ちなみに、チリには地中にフィロキセラ(ブドウ根アブラムシ)がいないため台木を接ぎ木する必要はありません。

アルマヴィーヴァは、チリの素晴らしい畑から収穫されたブドウにボルドー最高の技術が注ぎ込まれたスーパープレミアムワインです。

 
「セーニャ」

140年の歴史を誇るチリの名門エラスリス家5代目当主エデュアルド・チャドウィック氏と、カリフォルニアワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィ氏が共同で造りあげたチリのプレミアムワイン。1995年にチリ初の合弁事業としてヴィーニャ・セーニャ社を発足させ、ワインの製造が始まりました。

ワイナリーがあるのは、首都サンチャゴから北へ約100km、太平洋から約40km内陸に入ったアコンカグア・ヴァレーの一等地。チャドウィック氏とモンダヴィ氏は、この土地を見つけるまで4年もの歳月を費やしたそうです。

冷涼なアコンカグア・ヴァレーにある畑にはカベルネ・ソーヴィニヨン、カルメネール、マルベック、メルロ、そしてプティ・ヴェルドが栽培されています。

ワイン年間生産量はわずか4,000本という希少価値の高いワインです。

2004年にドイツで開催された「ベルリン・テイスティング」では、フランスとイタリア、チリのプレミアムワインなどを含めた16種類がブラインドでテイスティングされました。

1位はチャドウィック氏の名前がついた「2000 ヴィニエド・チャドウィック」、2位は「2001セーニャ」でした。

 
「クロ・アパルタ」

1827年、ラポストル家のジャン・バティスト・ラポストル氏がパリ近郊に蒸留酒製造所を設立、1880年に3代目アレクサンドル・マルニエ・ラポストル氏が生み出したオレンジ・リキュールの「グラン・マルニエ」が大成功を収めます。

1994年にラポストル・ファミリーの6世代目がチリに素晴らしい土地を発見、ワイナリーを設立しました。

世界一のワインを造るために著名な醸造家ミッシェル・ローラン氏を招致、共同プロジェクトとして1997年にリリースされたのが「クロ・アパルタ」です。

首都サンチャゴから南に170km、コルチャグア・ヴァレーに位置する畑の広さは約200ha。

カルメネール、メルロ、カベルネ ソーヴィニヨンなどが植えられています。すべての畑がオーガニックかつ、ビオディナミ認証を獲得、ラポストル全体の畑を含めると約400haにも及び、ビオディナミの畑としては世界第2位の規模だそうです。

丘の斜面に建つ楕円の形をしたクロ・アパルタのワイナリーは、重力を利用した地上2階、地下3階の5層構造になっていて、収穫したブドウは最上階で除梗、工程を経るたびに下のフロアへと移動、セラーを経て地下室から世界中に出荷されます。

 
この3銘柄のチリワイン、いつか研究会のテーマにしてみたいと考えています。


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