先日、赤ワインのボトルを割ってしまいました。
割った場所は地元の駅、時間は22時10分頃。
22時14分の最終のバスに乗ろうと思い、駅の階段を小走りに下りたのですが、紙袋の底が抜けてボトルが縦に直下、ガッチャンという音とともに一面赤ワインの海になってしまいました。
とりあえず、大きなガラス破片だけでも拾って駅員さんに言いに行かなくてはと思い、必死にガラスを拾いました。
ちょうど帰宅時、沢山の人が階段を下りてきます。
「すみません、危ないのでガラスを踏まないでください」と横を通る人に謝りつつ注意を促しました。
そんな私を見て、何人かの方が声をかけてくれました。
「おねえさん、ワイン割っちゃったんだ。もったいなかったね。でもいい匂いがするワインだね~。」
「良い香りがしますね。赤ワイン飲みたくなっちゃた。」
「美味しそうな匂いのワイン、割れちゃって残念だったね。」
迷惑そうな顔をする人はひとりもいませんでした。
ガラスを拾ってから駅員さんに謝りにいったのですが、対応してくれた駅員さんも
「お怪我はなかったですか?それにしてもいい匂いがしますね。高いワインなんでしょ?」
と割れたガラスの入った紙袋を見ながら慰めてくれました。
割ってしまったワインの銘柄は生産者の方に申し訳ないので明かしませんが、ガラスを拾いながらこんなコメントが頭に浮かびました。
香りの第1印象はリッチ。
カシス、ブルーベリー、プラムなど濃縮感のある果実。
丁子や甘草、黒コショウなどスパイスのアクセント。
全体的に熱さを感じる、ボリューム感ある香り。
この香りのコメントで、ワインの銘柄が頭に浮かんだ方もいると思います。
ポイントは黒コショウですよ。
初めての出来事に戸惑ってしまいましたが、ワインの香りは人をひきつけ、人の気持ちを和ませるのかもしれないと感じました。
ワインを割ってしまったことは本当に残念でしたが、「人間万事 塞翁が馬」だと思うことにします。