アメリカの大統領選が終わりました。
長かった選挙キャンペーンは、選挙日が近くなるにつれ世界中の注目度がどんどん上がりました。
最後の最後になっての結果は色々な意味で納得のいかない人々も多く、まだまだ選挙の余韻は長く続きそうです。
新大統領就任で世界経済がどのように変わるのか、もちろん関心はありますが、私の興味は晩餐会などで供出されるワインです。
第44代アメリカ大統領バラク・オバマ氏の就任式後の昼食会で供出されたワインは発表後すぐに購入して飲んだ記憶があります。
ご存知の方も多いと思いますが、カリフォルニア州ナパ・ヴァレーにあるワイナリー「ダックホーン」のワインです。
シーフードシチューに2007年ソーヴィニヨン・ブラン、雉と鴨のグリルには2005年ゴールデン・アイ(ダックホーン・ブランド)のピノ・ノワールを組み合わせていました。
ワイン好きの大統領は数多く、第3代トーマス・ジェファーソン氏は日本ソムリエ協会の教本にも登場します。
フランスのプロヴァンス地方の赤ワイン、ロゼワイン、白ワインの生産が認められているベレ(Bellet)がお気に入りだったようです。
『ルイ14世が好み、アメリカの大使として訪れたトーマス・ジェファーソンも、大統領を退いた後までベレのワインを注文し続けた。』(2016年日本ソムリエ協会教本,P129)
第37代リチャード・ミルハウス・ニクソン氏もトーマス・ジェファーソン氏以来のワイン好きとして有名だったとか。
単なる噂ですが、ニクソン氏はフランスのボルドー地方の赤ワイン、特にシャトー・マルゴーがお好きだったそうです。
ある晩餐会で自分だけシャトー・マルゴーを飲み、お客様にはラベルを伏せて別のワインを出したという黒い噂もあります。
大好きなシャトー・マルゴーを独り占めしたかっただけなのでしょうか、それとも予算的な問題で自分だけ楽しんだのでしょうか?
ニクソン氏の噂はこの他にもあり、1972年に中国を訪問した際、カリフォルニア州のスパークリングワインの造り手として有名なシュラムスバーグのワインを持参しました。
交渉が成功した後で国務長官のヘンリー・キッシンジャー氏と祝杯をあげたのは1961年のシャトー・ラフィットだったそうです。
さて、来年2017年1月20日に行われるドナルド・トランプ氏の大統領就任式後の昼食会や晩餐会にはどのようなワインが供出されるのでしょうか。
興味津々です。