先日、人生初のバレエ鑑賞をしました。
バレエを観ようと思ったのは、会うたびにバレエのことを熱く語る友人の影響です。
「バレエは人生を豊かにするよ」、「努力に努力を重ねても主役になれるのは一握りのバレリーナ、すごいと思わない?」などなど。
「百聞は一見にしかず」。
一度、バレエを観ないことには言っていることが理解できないと思い、4ヶ月前に友人にチケット購入をお願いしました。
ちなみにその友人は同じ題目の公演を続けて7~8回観る強者です。
新宿の隣駅、初台にある新国立劇場に到着したのは1時間前。
しばらくして劇場内のロビーの扉が開きその中へ。
ロビーは暖炉や団らんの場を意味するフランス語のホワイエ(foyer)と呼ぶそうです。
もともと社交の場として使われる空間で飲み物やフィンガーフードなどの軽食、関連グッズなどが販売されている小さなショップが並んでいます。
ローラン・ペリエのグラス・シャンパンを注文して、念入りにプログラムに目を通しました。
バレエは身体表現がセリフに代わるものなので、プログラムをしっかり読んでおくと一層舞台に集中できるという友人からのアドヴァイスを忠実に守りました。
観劇したのは「くるみ割り人形」、チャイコフスキーの三大バレエのひとつです。
ヨーロッパではクリスマスの風物詩ともいえるバレエ組曲。
第一幕はクリスマスイブのパーティ。
その後、兵隊さんのくるみ割り人形をプレゼントされた主役の女の子クララの夢のシーンになります。
第二幕はクララが夢の中でお菓子の国に行き、女王の金平糖の精、スペインのチョコレート、アラビアのコーヒー、中国のお茶、ロシアのトレパック(大麦糖の飴菓子)、フランスのミルリトン(アーモンドクリーム)、そしてポピーの衣装が華やかな花のワルツなど歓迎の踊りを堪能します。
第一幕のパーティ会場で大人たちがキラキラ光るグラスを持っていたのですが、それがとても気になって、友人から借りたオペラグラスでじっくり観察。
グラスの中に七色に輝くセロファンのようなものが入っていて、イメージはシャンパン?と勝手に想像してしまいました。
「くるみ割り人形」は19世紀初頭にドイツのエルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンというロマン派幻想文学の巨匠が発表した「くるみ割り人形とねずみの王様」が原作。
それをフランスの文豪アレクサンドル・デュマ父子がフランス語に翻訳したものをバレエ組曲にしたそうです。
そして、いつでもどんなときでも気になるのは歴史上の人物の周辺にあるお酒。
ホフマン氏はプンシュ(punsch)という果物やスパイスなどをワインに混ぜた飲み物を好んで飲まれたそうです。
デュマ氏は「ひざまづき、脱帽して飲むべし」とブルゴーニュ地方で造られる世界最高峰のシャルドネ「モンラッシェ」を称賛したことで有名です。
文芸、絵画、彫刻、音楽、演劇などすべての芸術や歴史上の人物を知ることで、ワインがもっともっと面白くなることを改めて実感しました。
これからもワインにまつわる四方山話をスクールの授業に取り入れられるよう色々なものに興味を持ちたいと思います。
さて、にわかバレエ・ファンになった私!
来年5月の新国立劇場「白鳥の湖」のチケットも予約しちゃいました!