最近、外食の時に必ず耳にする「アレルギーなど苦手な食材はございませんか」というお店のスタッフの方からの質問。
特にアレルギー食材、表示義務がある特定原材料7品目「えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生」はアレルギーを起こすと症状が重くなり生命にもかかわることもあるので、飲食店では必ず確認しなくてはいけない事項になっています。
実は私、小学校の低学年くらいまで軽いアレルギーがあり、食べると発疹ができるので卵とチョコレートは禁止食材でした。
調べてみると、乳幼児期にみられる食物アレルギーで最も原因となりやすいのは鶏卵、乳製品、小麦だそうです。
これらの食物アレルギーの場合は成長とともに治りやすく、3歳ぐらいには約50%、6歳ぐらいになると約80%が食べられるようになるといわれています。
もちろん、食べられるかどうかは検査が必要です。
私は成長とともにアレルギーはなくなりましたが、食べなれていない卵とチョコレートはしばらく苦手でした。
ところがもうひとつ禁止食材がありました。それは「牛肉」。
「あなたは牛肉にもアレルギーがあるのよ」と母にまんまと騙されていたのです。
昔、牛肉は、豚肉や鶏肉よりも断然値段が高かったので、食費を切り詰めようと考えた母の作戦で牛肉アレルギーにされてしまいました。
「それにね、牛肉は乳臭くて美味しくないのよ」という言葉を素直な私はずっと信じていたのです。
確かにその当時、小学校の給食には牛肉は出なかったと記憶しています。
給食の肉系といえば鶏、豚、あとクジラ。(ウンウンとうなずいているあなたは同世代ですね、フフフ)
だから牛肉が美味しいと思う場面に遭遇しませんでした。
母のウソが原因で成人するまで牛肉は食べなかったような気がします。
その反動か、大人になってからは、焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶ、ローストビーフ、ステーキなどなど牛肉が大好きになりました。
ただ、数えきれないほどある牛肉の種類、それぞれの味がわかるかというと多分わかりません。
日本の牛ですら、神戸牛、松阪牛、近江牛、米沢牛、短角牛など何となくわかるような気になっていますが、ブラインド・テイスティングではわからないと思います。
ましてや、フランス原産肉用牛のシャロレー、リムジン、オーブラック、ガスコン、サレール、まったくわかりません。
イタリアのブランド牛のファッソーネ、ロマニョーラ、お手上げです。
食材もワインも味を意識して記憶しなければ、時間とともに忘れさられてしまうものです。もったいないですよね。
これからは楽しみながらどんなものでも味を記憶するよう心がけたいと思っています。