「おもてなし」という言葉が流行ったのは、2020年オリンピック招致のプレゼンテーションの時。
滝川クリステルさんのスピーチが話題になり流行語大賞にもなりました。
「おもてなし」の語源は「持て成す」、「モノを持って成し遂げる」という相手に対する扱いや待遇を指しています。
そして「表裏無し」という説もあります。
表裏は、表面に表われた言動や態度とそれに全く相反する内心のこと。
そういう心は持たず相手をお迎えするという意味なのですね。
「おもてなし」は英語で「Hospitality」、語源はラテン語です。
Hospicsは客人等の保護、そのHospicsが変化して、Hospitality=思いやり、Hospital=病院、Hotel=ホテルなどの言葉になりました。
ホテルは宿泊するところ、病院は病気を治療するところ。
目的は異なりますが、心地よく過ごせること、満足感を感じてもらえること、どちらの場所もおもてなしの心が必要です。
伝説のおもてなしといえば「三椀の才」という、石田三成と豊臣秀吉の逸話があります。
三成は「関ヶ原の戦い」の西側の主導者であり、秀吉の重要な家臣だった人。
場所は滋賀県の観音寺。寺の小僧だった三成が、鷹狩りで立ち寄った秀吉に茶を献じた際のおもてなしがきっかけで、秀吉に見出されたというお話です。
当時15歳の三成が3杯のお茶を秀吉に出しました。
1杯目、三成は汗だくの秀吉を見て、喉が渇いているだろうから沢山飲めるようにと大きな湯飲みを準備、
熱いとすぐに飲めないだろうからぬるめのお茶にしようと考えました。
2杯目、1杯目ほどは喉が渇いていないだろうと思い、さきほどより少し小さな湯飲みに少し熱いお茶を用意しました。
そして、3杯目。
喉の渇きはおさまったようなので、お茶の味を楽しんでもらうために熱いお茶を差し出しました。
機転の利いた三成の心遣いに秀吉はいたく感動し、三成を即座に登用したと伝えられています。
相手の立場に立って物事を考えられる力と実行力。
三成の心遣いを見習いたいものです。
おもてなしとは、けして贅沢なものを出したりすることではなく、相手への思いやりの心を持つことが大事なのですね。
6月21日(木)にニュージーランドのコヤマワインズ&マウントフォードのオーナー小山竜宇氏を招いてのメーカーズディナーを開催します。
お忙しい時間を割いて、毎年ワインサロン フミエールのイベントにきてくださる小山さんに、
そして参加をしてくださる小山ファンの皆様に、
最高のおもてなしができるよう精一杯の準備と努力をしたいと思っています。
是非、皆様のご参加をお待ちしています。