黒トリュフ3個入りの小瓶をお土産にいただきました。
どんな料理にトリュフを使ったらいいのか、迷いに迷った挙句、クックパッドで検索。
オムレツ、パスタ、リゾット、卵かけごはん、茶わん蒸し、炊き込みご飯、う~ん悩む。
とりあえず1個をリゾットにして食べました。
最近、フレンチやイタリアンレストランでパスタやリゾットを注文すると、お客様の目の前で「これでもか!」といわんばかりに、トリュフをスライスしてくれるお店が増えているような気がします。
複雑でミステリアスな香りが漂ってくると思わず「あともう少しお願い」と言ってしまうのは私だけ?
友人の体験談なのですが「思い切りやっちゃってください」とサービスの方にお願いをしたところ、伝票に追加料金がしっかり記載されていたとのこと。
欲張らずにほどほどにしたほうがよさそうですね。
なにしろトリュフを削ることは「金を削る」と言うそうですから。
トリュフはキャビア、フォアグラとならぶ世界三大珍味のひとつとして知られるキノコです。
イタリア産とフランス産が有名ですが、その他、アメリカ、カナダ、メキシコ、中国、インド、タイなどでも収穫されています。
実は日本にもトリュフが発生する場所があるのですが、量的にはかなり少ないため、市場に出回っているほとんどが輸入品です。
東京税関の資料によると輸入数量(金額ベース)は、1988年1億円程度だったものが、2001年以降、現在に至るまで年間10億円弱となり、生鮮と冷蔵あわせて年間15トン前後が輸入されているそうです。
トリュフには旬があり、イタリア産の白トリュフは9月から収穫が始まります。
白トリュフは香りが強いのでフレッシュなものをスライスして食べるのが贅沢な楽しみ方。
黒トリュフはサマートリュフとウインタートリュフがあり、サマートリュフは6月~11月、ウインタートリュフは11月~3月が旬になります。
サマートリュフは薄い茶色で断面の模様がはっきりと見え、ウインタートリュフは黒に近い茶色。
黒トリュフは加熱して食べることが多いのですが、サマートリュフはスライスしてパスタやリゾットにかけて楽しむことも!
生でも過熱してもサクッとした歯ごたえのある食感が特徴です。
「香り松茸、味しめじ」ということわざがありますが、トリュフも松茸同様「香り」を楽しむもの。
フランスのある生物学者がトリュフの香りを「200以上の不快な香りを持つ揮発性分子が集まってできた奇跡の香りのカクテル」と言ったそうです。
グルメリポーターで有名な彦摩呂さんだったら「香りの玉手箱や~」と言うかもしれませんね(笑)
トリュフの香りはワインのテイスティング用語にも使われます。
素晴らしく熟成した赤ワインや稀に古酒のシャルドネなどにも感じる香りです。
でも、そんなワインに出会うことは滅多にありません。
ところが、ワインの勉強をはじめた頃、もう30年前のことになりますが、私の赤ワインのテイスティングコメントは「トリュフのような」ばかりでした。
ワインスクールで発言するだけではなく、レストランでも「これってトリュフみたい」といつもきまり文句のように言っていました。
トリュフを食べるたび思いだす、恥ずかしい記憶のひとコマです。
さて、食欲の秋到来!
旬の味覚を美味しいワインと一緒に思いっきり楽しみましょう!