鳩、鴨、うずら、七面鳥、がちょう。
いずれの鳥も大体の姿形が思い浮かびます。
それではホロホロ鳥の色や形、大きさは?
ホロホロ鳥の大きな特徴は羽の斑点。
黒っぽい羽毛に細かい白い斑点があります。
頭部は無毛で小さな赤いトサカ、ホホの赤い肉垂が印象的でずんぐりむっくりした体形。
体長は50cm前後で、若鳥は重さが1kgくらい、もっと成長すると2kgくらいになるそうです。
ホロホロ鳥はキジの仲間。
見た目はワイルドなのですが、猟鳥(ジビエ・ア・プリュム)ではなく飼育鳥(ヴォライユ)に分類されます。
飼育鳥なのに脂肪分が少なめであっさりしているのですが、野性味を若干感じる肉質です。
フランスではポピュラーな食肉で、鶏、鴨、鳩などの家禽類と同じく1羽丸ごとスーパーマーケットや市場に陳列されています。
先月末、ワインサロン フミエールの新年会をフレンチ・レストランで開催しました。
その時のコース料理の前菜が「ホロホロ鳥・フォワグラ・里芋・ジロールのテリーヌ」でした。
この一皿に2種類のワインをペアリングしたのですが、好評だったのがオレンジワインとの組み合わせ。
オレンジワインはここ2~3年ちょっとしたブームになっていますね。
数年前までは「オレンジワインの原料はオレンジでしょ?」という話をよく耳にしました。
オレンジワインの故郷は黒海の東側に位置するジョージア(グルジア)国。
ジョージアではオレンジワインのことを琥珀のワイン=アンバーワインと呼びます。
白ブドウの果皮と種子を赤ワインのように漬け込み発酵させたワイン。
色は少しくすんだロゼのようになります。
香りと味は生産者によってバラツキがありますが、果皮由来の香りと若干の酸化風味が入り混じり、
一般的なロゼワインよりも渋味や旨味の要素が強いのが特徴です。
テリーヌにペアリングしたワインは、西オーストラリア州マーガレット・リヴァーに位置するカレン・ワインズのアンバーワイン。
ソーヴィニヨン・ブランやセミヨンを使用しているのですが、ブドウ品種の特徴はあまり感じられませんでした。
カレンのアンバーを一言でいうならば「優等生のオレンジワイン」、
酸化風味は強くなく果実味が前面に出ているタイプです。
オレンジワインは好みではないという方にも試していただきたい1本です。
ホロホロ鳥のテリーヌとのペアリングがとても美味しかったのですが、家庭ではホロホロ鳥はちょっとハードルが高いかも。
実は私も自宅でホロホロ鳥を料理したことはありません。
まだ試してはいないのですが、ちょっと癖のある豚のカシラやハツを使った「焼きトン」とペアリングしたら良いかもと想像しています。
近いうちに実践してみたいと思います。