Fumifumi談義~お茶~

コロナ禍で回数は減りましたが、米寿を迎えた母の楽しみは近所に住むお友達との「お茶飲み」。

美味しいお茶と、愛犬・愛猫・食べ物・ワクチン接種など他愛のない会話が元気の源になっているようです。

日本でお茶といえば緑茶を指すのが一般的ですが、世界で飲まれているお茶は3タイプに分類されます。

茶葉の発酵度合いの違いによる、発酵させない緑茶、半発酵の烏龍茶、完全発酵させる紅茶。

正式なお茶は「チャ」という植物の葉を使用したもので、麦茶、マテ茶、ルイボスティーなどは含まれません。

「チャ」は19世紀に植物学者が発見したツバキ科ツバキ属の木で、学名を「カメリア・シネンシス(Camellia sinensis)」といいます。

常に緑葉を保っている樹木で、ツバキのように葉の表面がツルツルで厚みがあるのが特徴です。

自宅で飲むコーヒーや紅茶はお気に入りの銘柄が決まっているのですが、日本茶を選ぶときは毎回といっていいほど迷います。

日本茶を専門店で購入する時は必ず試飲するのですが、スーパーではパッケージだけが頼り。

「深蒸しでこの価格だったら間違いないだろう」と思ってもハズレることも結構あります。

飲んだことはないのですが、お嫁さんとお姑さんの掛け合いが印象的なコマーシャルの「やぶきたブレンド」もスーパーの棚に並んでいると気になります。

お茶の銘柄には、埼玉県の狭山茶、京都府の宇治茶、鹿児島の知覧茶、三重県の伊勢茶、福岡県の八女茶、佐賀県の嬉野茶など各地にありますが、「やぶきた」はチャ樹の品種名です。

「やぶきた」の歴史を紐解くと、静岡県のお茶研究家・杉山彦三郎氏が竹藪を開墾してチャの種子を蒔いたところから始まります。

その中から優良な樹を2本選抜して、藪の北側に植えたものを「やぶきた」、南側に植えたものを「やぶみなみ」と命名しました。

「やぶきた」は優秀な品種で日本のお茶の約8割を占めています。

お米のように品種を銘柄にすると、ほとんどが「やぶきた」になってしまうので益々わからなくなってしまうかも!


私たちが良く知っている諺に
「朝茶には福が増す」、
「朝茶はその日の難逃れ」、
「茶柱が立つと縁起がよい」
というお茶を飲むと良いことが起こりそうな言葉があります。

紅茶も19世紀ビクトリア女王時代の英首相グラッドストン氏が素敵な言葉を残しています。
「もし、あなたが寒い時、紅茶はあなたを暖めてくれるでしょう」、
「もし、あなたが熱い時、紅茶はあなたを冷やしてくれるでしょう」、
「もし、あなたが落ち込んでいる時、紅茶はあなたを励ましてくれるでしょう」、
「もし、あなたが興奮したら、紅茶はあなたを落ち着かせてくれるでしょう」。


世界中すべての人々が、大切な人と笑顔でお茶を楽しめる日が一日でも早くきますように。