Fumifumi談義~ニンニク~

今日はなんだか疲れたな~と感じたときの晩ゴハンはステーキ。

最近は国産牛肉だけではなく、アメリカ産、オーストラリア産、ウルグアイ産と色々な国のものが選べるのがうれしいですね。

ニンニクソースを赤身のステーキにかけてモリモリ食べながら赤ワインを飲むと、明日も頑張ろうという気持ちになれます。


我が家でお気に入りのステーキ用ソースは「ステーキ宮」のタレ。

ステーキ宮は栃木県発祥のステーキやハンバーグのチェーン店です。

スーパーでも手軽に買える宮タレが大好きで、いつも使い切りパック150円のものを冷蔵庫に常備していました。

あるとき、クックパッドで宮ダレの作り方を発見したので作ってみたところ、結構近い味になったので今は手作りのタレを使っています。

材料は、ニンニク・タマネギ・醤油・酢の4種類のみ。

それをミキサーに全部入れてまぜるだけなので本当に簡単。

ステーキを焼いたフライパンにタレを入れて良く火を通し、ステーキにジュッとかけて出来上がりです。


ニンニクは大好きなのですが、食べた後の臭いが気になりますよね。

あの特有の臭いは、ニンニクに含まれる酵素の作用によって発現するようです。

よく煮込むなど加熱処理をすることで酵素が働かなくなり、不快臭や辛味が感じられなくなるのだとか。


ニンニクは元気が出るスパイス、紀元前からその効用は認められていました。

古代エジプトではピラミッド建設に従事した労働者が大量のニンニクやタマネギなどを食べていました。

労働者たちの貴重な活力源として利用されていたのですね。

なんらかの理由でニンニクの配給が一時的に止まると労働者たちはストライキに突入、日常不可欠な食べ物だったことがうかがわれます。

ニンニクの役割は労働者の体力維持のみでなく、石を切ったり、運んだり、積んだりなど重くて硬い石の作業に伴う外傷の治療などにも使われました。

ニンニクを薄く切って傷に貼り付けるだけで傷口が膿んでしまうのを避けられたようです。


ローマ帝国の時代になっても戦士たちが出陣前に必ずニンニクを食べて活力源にしていました。

17世紀にロンドンでペストが大流行して7万人もの死者がでたときもニンニクが感染を防いだといわれています。

それから200余年経ち、微生物学者のルイ・パスツールや、医師のアルバート・シュバイツァーも、ニンニクの殺菌作用を医療に応用しています。

私の愛読書『世界のスパイス百科』(トム・ストパート著・辻静雄監修・小野村正敏訳、鎌倉書房、昭和49年)の「ガーリック・にんにくp99 p100」の項目にこんな文章が。
「調理したガーリックのもっと謙虚な芳香ならほとんど気にならず、赤ワインを飲むとさらによくなるともいわれる。プロヴァンス地方の乙女たちでも、安心して口づけもできるであろう。」


にんにくは「プロヴァンスのヴァニラ」と呼ばれています。

ガーリック・バター、ガーリック・ビネガー、ガーリック・ソルト、地方料理のブイヤベースに添えられるニンニクマヨネーズのアイオリソースなど、プロヴァンス料理の主役として欠かすことができない食材です。

今年の夏はニンニク料理とワインで乗り切ることにします。

今日の晩ゴハンはブイヤベースにしようか